シュリーマン「古代への情熱」に学ぶ外国語学習法5選

(春花)
語学マニアの秋月春花です♪

外国語を自在に駆使している人を目にした時、「どうやって勉強してるんだろう」と気になったことはないでしょうか。

もしその人が何カ国語も使いこなせる人だったりすると、いよいよその学習法が知りたくなりますよね。

実は、過去に十数カ国語をマスターし、「語学の天才」として名を馳せた人物がいました。

その名は、ハインリヒ・シュリーマン。

今回は彼の自伝『古代への情熱』をもとに、以下の2点について解説していきます。

  • シュリーマンと『古代への情熱』
  • シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法

外国語の効果的な学習法が知りたい方はもちろん、数カ国語を話せるようになりたい方や語学力を伸ばしたい方は、ぜひ当記事を参考になさってくださいね!

シュリーマンと『古代への情熱』

(引用元:シュリーマン博物館公式HP)

まず、シュリーマンと彼の自伝『古代への情熱』について簡単に整理しておきましょう。

ハインリヒ・シュリーマンは1822年のドイツに生まれ、1890年にその生涯を閉じた考古学者です。

彼のもっとも大きな功績は、なんといってもトロイアの発掘。

それまで伝説上でしか語られていなかった歴史が実在したことを証明し、考古学史上に多大な功績を残しました。

彼がトロイア発掘という夢の実現のために取りかかったのが財産作り、そして外国語の習得です。

シュリーマンが話せたのは18カ国語といわれていますが、これには諸説あり、14カ国語程度だったという説もあれば、22カ国語を駆使したという説も。

彼が習得した言語数の是非はともかくとして、一体どうやってそれだけの外国語を身に付けたのでしょうか。

その答えが書かれているのが、自伝『古代への情熱』です。

彼の生きた時代と私たちの時代とでは、社会情勢や個人の生き方・考え方など当然ながら当時と同じではありません。

しかし、著書の中で語られている外国語学習法は、彼の時代から遥か後代を生きている私たちにとっても有益な情報がたくさん書かれています。

これから紹介する方法の中で真似できそうなものがあったら、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法

以下では、シュリーマンの自伝『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法5つをご紹介!

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法5選
  • 大きな声でたくさん音読する
  • 決して翻訳をしない
  • 毎日1時間勉強する
  • 興味のある対象について常に作文を書いて先生の指導で訂正する
  • 前の日に直した文章を暗記して次回の授業で暗誦する

どれも、シュリーマンが実際にやったこととして自伝の中で書かれています。

1つずつ詳細を見ていきましょう。

大きな声でたくさん音読する

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法の1つ目は、大きな声でたくさん音読すること。

実際に、音読は外国語を学習する上で非常に効果的とされています。

その理由は、声に出して読むことで、その言語が持つ独自の音とリズムを耳から覚え込ませることができるから。

また、自分の口と舌を実際に動かすことで発音に慣れる上、脳が刺激されて単に黙読するよりも記憶に残りやすくなるからです。

(春花)
結果、音読を続けていくうちに、その言語に対応した「脳」が徐々に仕上がっていくことに。

「言語脳」ができれば相手の話す内容が自然と聴き取れるようになるし、発音にも慣れているためにスムーズな会話もしやすくなるというわけです。

注意すべきは、音読の時と場所。

シュリーマンの場合、音読の声があまりにも大きかったことで近隣から苦情が入り、そのせいで住まいを二度変わることになりました。

近所迷惑になりそうなほどに大声を張り上げる必要はありませんが、集合住宅や住宅密集地などでは声のボリュームに配慮したほうが良さそうですね。

決して翻訳をしない

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法の2つ目は、決して翻訳をしないこと。

つまり、外国語は訳したりせず、その外国語のままで理解すべきということです。

日本人の場合、外国語を頭の中で日本語に置き換えて理解しようとする方が多いのではないでしょうか。

外国語は日本語と語順が違うものも多いため、頭の中で日本語の語順に並べ替えようとすると時間がかかってしまい、スムーズなコミュニケーションを妨げることに・・・。

でも、ちょっと考えてみてください。

日本人どうしで日本語で会話をする際、単語の意味や語順をいちいち考えながら話す人は恐らくいらっしゃらないですよね。

同様に、相手が話した外国語の語順や単語を日本語に置き換えることなくそのままで理解しようとすることは、決して不可能ではありません。

そのためにも大切なのが、1つ目にご紹介した音読。

何度も繰り返し音読し、その言語の音とリズム、そして発音に慣れておくことが、外国語を外国語のままで理解することに繋がっていくのです。

毎日1時間勉強する

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法の3つ目は、毎日1時間勉強すること。

私たちの生きているこの時代、学生ならともかく、社会人にとっては1時間でも勉強時間を捻出するのは非常に大変なことです。

しかしながら、ぶっ続けで1時間やることはできなくても、ちょっとした空き時間、いわゆる「スキマ時間」を利用しての勉強は可能なはず。

(春花)
実際に、シュリーマンもスキマ時間を有効活用していました。

彼は使いなどで外出する際には、たとえ雨が降っていたとしても必ず本を持っていっていたといいます。

郵便局など待ち時間が発生するような場合でも、その時間を読書に充てるなど、どんなわずかな時間も無駄にしませんでした。

これを私たちの時代に置き換えるなら、通勤や通学などの移動時間、仕事や家事などの合間を勉強時間に充てられるのではないでしょうか。

また、「寝る前(もしくは起床後)に○分やる」と決めて勉強を習慣づけるのもアリ。

外国語は、受け身な状態ではなかなか習得できません。

「勉強する時間なんて取れない」と諦めるのではなく、5分でも10分でも使えそうな「スキマ時間」があるなら、これを上手に利用することが語学力向上への近道です。

興味のある対象について常に作文を書いて先生の指導で訂正する

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法の4つ目は、興味のある対象について常に作文を書いて先生の指導で訂正すること。

外国語をモノにするためには、自分で文章を書けるようになっておく必要があります。

そこでシュリーマンが推奨しているのが作文。

「興味のある対象」とは、ただ純粋に自分が興味を持てること、好きなことであればなんでもOKです。

文章を書き終わったら、可能であればその言語のネイティブスピーカーに内容を添削してもらいましょう。

自分の書いた内容が正しく相手に伝わるかどうかは、自分だけではわからないからです。

添削してもらった結果、たくさん間違えて返ってくる場合もあるかもしれません。

しかし、間違えた箇所は正しく書けている箇所よりも記憶として残りやすく、次から同じミスをしないという利点が。

文章を作り、ネイティブスピーカーに添削してもらうことを繰り返していけば、その言語での自然な文章がきっと作れるようになっていくでしょう。

もし友人や知り合いにネイティブスピーカーがいなくても、嘆く必要はありません。

それこそ、シュリーマンの生きた当時と違い、私たちの時代ではSNSが大きな武器。

これを利用して、自分の書いた作文を添削してもらえないかどうか呼びかけてみるのも1つの方法ですよ。

前の日に直した文章を暗記して次回の授業で暗誦する

シュリーマン『古代への情熱』に学ぶ外国語学習法の5つ目は、前の日に直した文章を暗記して次回の授業で暗誦すること。

先ほど、作文を書いて先生(ネイティブスピーカー)に添削してもらうことを述べました。

しかし、返ってきたものをただ放置しておくだけでは意味がありません。

正しい文章で書かれたものを暗記することで初めて自身の頭の中に記憶として定着させられます。

また、その内容を誰かの前で暗誦することも重要。

その相手は、語学がまったくできない人でもかまいません。

シュリーマン自身、ロシア語の学習の際、ただ自分のロシア語の朗読を聞いてもらうためだけにまったくロシア語がわからないユダヤ人男性を雇っていました。

私たちでいうなら、家族や友人など身近にいる人にお願いして問題ないでしょう。

(春花)
誰かに聞いてもらうことで、人前で外国語を話すことにどんどん自信が付いていきます。

作文を添削してもらい、その内容を暗記して人前でそらんじる。

これをずっと続けていけば、いざ外国人を前にした時に臆せず話せるようになっているのではないでしょうか。

まとめ

ハインリヒ・シュリーマンの自伝『古代への情熱』をもとに、外国語学習法を5つ紹介してきました。

その5つとは、以下の通りです。

  • 大きな声でたくさん音読する
  • 翻訳をしない
  • 毎日1時間勉強する
  • 興味のある対象について常に作文を書いて先生の指導で訂正する
  • 前の日に直した文章を暗記して次回の授業で暗誦する

音読は実際に自分の口と舌を動かして発音に慣れ、耳から音とリズムを捉えることで、徐々にその言語に対応した脳に仕上がっていくという特徴があります。

外国語を習得する上で音読は実際に効果のあることとされていますので、ぜひ試してみてください。

いざ外国語を使って会話をする際、頭の中で日本語に翻訳する必要はありません。

外国語は外国語のままで暗記し、理解しようとすることが大切です。

また、興味関心のある対象の作文を書くこと、そしてそれをネイティブスピーカーに添削してもらうことも、語学力を向上させる上で非常に大切なこと。

どこをどう間違ったのかがわかると記憶に定着しやすく、次から同じミスをしにくくなるというメリットが。

添削してもらって正しい文章が返ってきたら、それをそのまま暗記しましょう。

そして誰か、語学がまったくできない人でもいいので、その人の前で暗誦します。

これを繰り返していくうちに、やがて外国語を話す自分に自信が付いていくはず。

シュリーマンが実践した内容をそっくりそのまま真似するのは、当時とは異なった時代に生きる私たちには難しい場合もあるかもしれません。

しかし、語学学習を進める上で少なからず参考にできる部分はあります。

今回ご紹介したシュリーマンの外国語学習法をもとに、あなたの語学力を伸ばしてみませんか。

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